高気密,高耐気圧,クリーン加熱用 熱風ヒータ ATH,CLH
CLH type
塵やガスの放出を極限まで排除したヒータです。半導体製造等のクリーンルームでの御使用に適しています。
発熱体もセンサーも電線も被加熱流体に直接接触しないため、水蒸気や多少の腐食性ガスの加熱にも使えます。
他の方式に比べ、低コストで汎用性が高く高信頼性です。
-注意-
CLHタイプは通常のヒータ(SAHタイプ)に比べると非常にタフですが、金属ケース(ステンレス製)や石英ガラス,耐熱ゴム(バイトン,シリコン)などが耐える程度のご使用条件に限ります。
塵などの発生原因を無くしたクリーン構造ですが、ご使用前に清浄な空気等で十分に通電フラッシング(通電加熱しながらクリーンエアー等を流して塵の発生が無くなるまで加熱通風洗浄)してください。
このヒータは塵等の発生原因を構造的に排除しているだけであり、ヒーターの製造は通常のヒーター製造工程です。従って初期状態は汚れがあると思ってください。そのまま即クリーンルームで稼働できる状態ではありません。
発塵量に関する具体的保証数値は提示できません。
窒素ガス,不活性ガス(アルゴンガス等)の加熱は全く問題ありません。
ヒータ内に残留しやすい物質を含む様な流体の加熱には適しません。(熱風ヒータ全般)
38PH,45PH以外のサイズ(太さ)のヒータは、熱風出口側の金具(ネジ)は標準では接着や溶接をしません。従って圧力のかかる使い方ではネジ部から多少漏れます。ネジ部に接着剤を付ければ、かなり漏れを防げますが完全ではありません。また接着剤は厳密には塵の発生源になります。そのため圧力が加わる用途で漏れが問題になる場合はTig溶接が望ましいです。この部分は完成品でもTig溶接が可能ですので、ユーザーサイドで行っていただいてかまいません。もし予め溶接したものをご要望の場合は、ご注文時に指定してください(有償)。
CLH type
CAD図面(dwg.) ダウンロード
CLH220v-1.8kw/38PH/(R3/8-R3/4)CLH□v-1.5~4kw/38PH/IN-OUT
CLH200v-4kw/45PH/低圧損
CLH200v-3~4kw/45PH/低圧損
CLH380v-12kw/30×6PH/R1-R1/+2S
CLH□v-□w/30×6PH/L□/M98F-M98F
CLH200v-1.5k/38PH/(R1/2-R1/2)ノンシリコン
CLH200v-1kw/29PH/G□F-G□F/+S
CLH220v-12kw/30×6PH/R1-R1/+2S
CLH380v-6kw/30×6PH/(Rc3/4-Rc3/4)+2S
CLH100v-250w/15PH/(Rc1/8-Φ9)特
他のファイル型式が必要な場合はご相談ください。
asada@fintech.co.jp
CLH is a heater without the discharges of dust and an impure gas, etc.
CLH is used in the semiconductor manufacturing process etc.
CLH is possible to use it to heat steam etc. because neither the heat
source, the sensor nor the electric wire come in contact with the fluid.
温度センサーの寿命について
温度センサーの寿命ですが、CLHヒータの構造上、発熱体温度とほぼ同じ温度まで温度センサー線(熱電対)の一部が温度上昇します。そのためにセンサーの寿命が問題になる可能性はあります。
この機種のセンサーには可能な限り太いK熱電対を使用しておりますが、小型の機種にはφ0.65程度しか使えませんので、ご使用条件(発熱体温度)によってはかなり寿命が短くなります。
発熱体を高温で使用される場合には、できれば温度センサーは外部から挿入するか、内蔵センサーの場合はR熱電対(オプション)を使っておいた方が安全です。
使用材料について
このヒータには主要材料であるステンレス,石英ガラス,フッ素樹脂,フッ素ゴム以外にも接着や気密を保つ目的でシリコン系の接着剤を使用します。これは特にご指定がなければシリコンRTVを使用します。これに代えて変性シリコン系の接着剤に変えることもできますが、多少耐熱性が劣ります(180℃→120℃)
CLH(N)38シリーズ
CLH38シリーズに新構造のCLH(N)タイプを加えました。
接着剤を使わない構造です。溶接とOリングで高度な気密と耐圧を得ています。
従来のCLHシリーズはシリコン系のRTVゴムを使用していましたが、このCLH(N)シリーズはシリコン系材料を接ガス部には一切使用しておりません。
加熱するエアーや各種ガスに接する部分は耐蝕性金属と石英ガラス、そしてわずかにOリングのみです。Oリングは標準でフッ素ゴムを使っています。
熱風温度測定用熱電対を改良し、測定値を安定化しています。
水の直接加熱が可能なほどの気密性、絶縁性を有しています。水蒸気を含む多くの気体の加熱に有効です。
耐振、耐衝撃性を大幅に高めています。
図面,資料 倉庫
熱電対用リード線
K熱電対用リードはKの材質が安価なので、K熱電対そのものの材質で構成しています。
しかし④のロボットケーブルは耐屈曲性を持たせるためにNi合金の補償導線としています。
R熱電対用は合金の補償導線です。
左から
①K用単線
導体Φ0.2又はφ0.32 ガラス被覆Φ1.5
②熱風温度,エアー流量の総合コントローラ
導体Φ0.2又はφ0.32 テフロン被覆Φ1.5
③R用 ヨリ線
導体Φ0.08×7本 テフロン被覆Φ1.5
耐屈曲性が良好
④K用ヨリ線
ロボットケーブル
導体Φ0.1×7本 高強度シリコンΦ3.2
耐屈曲性が優秀
価格(工賃別)
①¥300/m
②¥600/m
③¥800/m
④¥1500/m
ATH type
高気密構造であり、内部を高真空にする事もできます。
高い耐圧力 1.0MPa シリコーン系材料は不使用
発熱体としては通常のSAHD型と同じ発熱体やクリーンヒータCLH型と同じ発熱体やハロゲンランプを使ったタイプを選ぶ事ができます。
そのため用途に応じて超クリーンなヒータ(パーティクルの発生が原理的には無い)も選択可能です。
ATHD型
通常のSAHDと同じ発熱体のATHDタイプ
通常のSAHDと同様に超高密度HDコイルを採用し、小さくても大出力で800℃を超える高温熱風が得られます。
ATHDは完璧な気密性をもち、エアー漏れはゼロです。そのため内部を高真空にもできます。
ATHDは1.0MPaという大きな耐圧力も持っています。
ATHD型は内部構成材料にシリコーン系の材料は使用しておりません。
エアー配管接続について
エアー出入り口はスウェージロック等を使用して接続してください。溶接してもかまいませんが、エアー入口側は電線等が高温(200℃以上)にならないように配慮してください。
温度センサーのご使用法について
温調器を使い、内蔵温度センサー(K熱電対)で温度調節してください。これであれば万一エアーが停止してしまっても発熱体は安全な温度をキープします。従って数分間程度ならエアー停止状態が続いてもヒーターは耐えます。ただしそれ以上に長時間エア停止が続くと発熱体は大丈夫でも熱伝達で電線その他が過熱状態になります。そのためこれは完全な安全対策ではありません。
これの対策としては、熱風温度が所定の値になっているのにヒーターへの出力が異常に少ない場合にはエアーが停止していると判断させて、ヒーター電源を遮断すれば安全に停止できます。