3段構成のミラー

光源像がシャープにならない主原因はミラーの奥になるほどL1(光源とミラー面の距
離)が短くなり、光源の拡大率が大きくなるためですから、ミラーの奥の方は別の楕円
面(焦点位置は同じ)を組み合わせL1を長くする対策が考えられます。


しかしこれでは2つの楕円面の隙間の光が利用できず結局、光の利用率が悪くなります。


そこで[図-2]の様に二つの楕円面の隙間に球面鏡を入れると、光の利用率も向上しま
す。


球面鏡にあたった光はまた元のフィラメントに戻されます。その光の一部はフィラメン
トの捲線のピッチの隙間を通り抜け、第1楕円鏡で有効利用されます。これは実質的に光
源の輝度が上がったのと同じです。


また通り抜けできずフィラメントにぶつかった光は、その約60%が反射され、第1楕円面
と第2楕円鏡で有効利用されます。これは光源に自身から出た光を戻して反射させると、
放射率が上がったのと同じ事になり、光源輝度が上がります。


反射もすり抜けも出来なかった光は光源に吸収され、光源温度が少し上昇します。これは
熱効率の向上になります。

シャープな配光のミラー集光系



楕円鏡(回転楕円面)を使ってハロゲンランプの光を一点に集光させ、加熱するのが
当社のスポットヒータ(光加熱装置)です。


用途によってはできるだけ狭い範囲に光を集中させて、それ以外の所にはできるだけ熱
影響を与えない事が求められる事がありますが、通常のスポットヒータではかなり広い
範囲に光が分布します。これの原因は[図-1]の通りです。尚、この詳細説明は左ME
NUの「光加熱の光学」にもあります。 


シャープな配光を得る簡単な方法は浅いミラーを採用することです。しかしこの方法で
は光の利用率が著しく悪くなります。



         

        






















シャープな配光のミラー集光系










































シャープな配光のミラー集光系




シャープな配光のミラー集光系











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